氷彫フェスティバル2017
2017年01月27日:リフォーム部 溝口
皆さん、こんちにちは。リフォーム部の溝口です。
気が付けば1月も残り僅かとなりました。
毎日寒い日が続いていますが、本日はさらにヒンヤリする話題をお伝えします。
少し前のブログでもお伝えしたように、松本城公園において、1月19日(木)~22日(日)に “氷彫フェスティバル2017” が開催されました。
この氷彫フェスティバルの目玉イベントである全国氷彫コンクールには『サンリンI&F』で製造された氷が使用されています。

松本駅前広場でも告知されていました。 “サンリンI&F”の看板がでています。
この日のためにサンリンI&Fでは工場をフル稼働させて、270本の氷柱を製造し、会場に搬入します。
私も会場で準備からコンクールまでの様子を見てまいりましたので、その内容をご紹介いたします!

社員が氷のハサミを使って氷柱を運びます
サンリンI&Fによる氷の納品はコンテスト前日の昼すぎから社員総出でおこなわれました。
10tトラックで氷柱270本を3回に分けて搬入します。搬入された氷柱は社員がフォークリフトに積込み、コンクール参加者の元に届けられます。
これがかなりの重労働で、トラックと会場内を何度も何度もフォークリフトで往復します。

氷柱を積み上げて下絵を描きます
私も氷柱を手で動かそうとしましたが、1本135kgもある氷はビクともしません。 (>_<)
しかし、サンリンI&Fの社員は慣れた手つきで、「氷のハサミ」と呼ばれる先が尖った専用の道具を使い、氷柱をどんどん積込んでいきます。

下書きをした氷を細かく削っていきます
コンクール作品の材料となる大事な氷なので、割ったりしないように慎重に扱うため、肉体的にも精神的にもとても疲れるそうです。
今回、氷の搬入に参加した山本社員は、全ての氷柱が参加者に届けられた夕方にはヘトヘトになっていました。
一心不乱に搬入を終え、次の日は筋肉痛で動けなかったそうです。本当にお疲れ様でした。

何を作っているか分かりますか? この氷の塊が松本山雅のエンブレムになります
氷像の制作はコンテスト前日の17:30~5:30まで12時間、夜を徹しておこなわれます。
実はコンクール形式のコンテストは今年が最後となります。
そのため、県内外やアメリカからも氷彫刻家の皆さんが集まり、近年では最多の18チームが参加しました。

ちょっと怖いですが、女神像の手足のパーツです
会場には作品を楽しみに来場した見学者も多く訪れて、松本城のお堀のまわりに設けられたブースは多くの人で溢れかえっていました。

夜も更けましたが、多くの見学者で大賑いです
私も制作の過程を見るのは今回が初めてで、『氷像はどうやって作られるんだろう?』 と楽しみに見学をしました。
まずはサンリンI&Fで製造された氷柱を最大15本まで重ね合わせ、仕上がりの下絵を氷に書込みます。

先程の手足を接着させました!
その後、チェーンソー等を使って氷を削りながら作品を作り上げていきます。
慎重に削るイメージを持っていましたが、参加者の皆さんは大胆に慣れた手つきでガツガツと氷を削っていきます。
作品の足元には大きな氷の塊が転がり、開始から3時間程で、あっという間に全体のイメージがわかる氷像が出来上がりました。
この段階で、「これは魚かな? こっちは鳥かな?」 と完成形が想像ができる様になります。
しかし、ここから大変な作業が始まります。
電動サンダーなどを使用して、細かい部分の輪郭や模様を作っていきます。
例えば、女神の手や足などはパーツ単位で制作されて、後で合体して女神の全体像を構築していきます。
寒さが厳しい松本では氷と氷の接着は比較的簡単にできるそうです。
パーツが組合わさり、だんだんと作品が仕上げられる様子はとても面白く、貴重な体験ができました♫

松本山雅のエンブレムです
そして、-6℃の寒さの中で、夜を徹して繊細な作業をする様子は、作り手の熱意やプライドが感じられて本当に感動をしました。
朝の4時30分になり、残り時間1時間のアナウンスがされると、制作ブースに緊張が走ります。
「本当に間に合うのか!」 と私もドキドキしながら見守っていました。
終了時間が近づくと、仕上げの作業になります。
削った氷の粉をブロワ―で吹き飛ばし、バーナーで炙ります。こうする事で白かった氷の透明度が一気に増していきます!
終了時間の5時30分になると、殆どのチームが作品を完成させて、会場は色とりどりの照明によりライトアップされました。
国宝松本城を背景に、美しい氷の彫刻が映し出される様子はとても幻想的で、寒い中、見学をして本当に良かったと思えるものでした。
これらの彫刻が半日前にはサンリンI&Fの氷柱だった事が信じられません!
美しく作り上げられた氷の彫刻は宝石のようにキラキラ輝き、数時間後には融けてなくなるという、永らえない寂しさも手伝い1人で感動してしまいました。
徹夜で頑張っていただいた彫刻家の皆さん、本当にお疲れ様でした!
展示された氷像作品は一般審査により、入賞作品が決まりました。
金賞の作品はこちらになります!

金賞の神奈川県のチームによる作品です。 (寒さで手が震えてブレてしまいました・・・)
1991年から続く、この素晴らしいコンテストが今年で最後という事はとても残念ですが、氷彫フェスティバル自体は来年以降も続くそうなので、また次回の開催を楽しみにしたいと思います。
今回のコンテストでサンリンI&Fが納品した氷は、北アルプスの雪解け水を使用しているため、綺麗に澄んでいて、氷彫刻家の皆さんの評判も上々だったようです♫
松本市にある工場では、この信州の自然水から作られた氷柱を機械で粉砕して、かち割り氷として販売しています。
県内のスーパーなどで、 “純氷アルプスアイス” の商品名で販売されているので、ぜひお試しください。
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